2021/04/06

ジワる…

私は小さい頃曾祖母とよく過ごす。曾祖母の話す明治時代の日本の話を私は異国の話だと思っていた。

明治生まれの曾祖母は、雑巾がけを一生懸命にしていた。80歳を過ぎても刺し子で雑巾を丁寧に縫い一生懸命にあちこちを雑巾がけをしていた。98歳で他界した。オムツは死ぬ前の2週間だけだった。とにかくあちこち雑巾がけをしていたから足腰が強かったと祖母は言っていた。曾祖母に「何故雑巾がけが大好きなのか?」と聞いたら「雑巾がけは自分を裏切らない。拭いたら拭いただけピカピカになる。」と雑巾がけについて熱く語る。
そして曾祖母はテレビジョンがとにかく大好きだった。曾祖母は丁寧にテレビジョンと言った。テレビと略するのはテレビジョンに失礼だと言う。真空管レイディオからテレビジョンへの移行は、竜宮城に来たようだと表現する。
しかし若い時はテレビジョンはあまり見るなや?本を沢山読めよ?老後の楽しみにテレビジョンを置いておけ。曾祖母何度も私に言う。若い時はしっかり勉強して、そして老後に寝転んでテレビジョンを見れる生活にしろ。若い時に汗をかかないで怠けていたら年をとったら涙になるからな?と釘をさす。…ジワる。

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